新眼内レンズ公開: 2026-05-19
白内障手術後の「ミニモノビジョン」で遠近視力の両立が可能に
2026年5月、眼科レビュー誌Survey of Ophthalmologyに「偽水晶体ミニモノビジョン(pseudophakic mini-monovision)」のレビューが掲載されました。 白内障手術で挿入する単焦点眼内レンズ(IOL)の度数を左右でわずかに違える方法で、 多焦点IOLを使わずに遠中近の見え方の両立を狙う選択肢として整理されています。
発表の要点
- 1
左右で0.5〜1.5D程度の屈折差を設ける手法
利き目を遠方、もう一方の眼を中間〜近方寄りに合わせ、両眼視機能を保ったまま生活視力を補完する考え方。従来の『フルモノビジョン』より度数差が小さいため、立体視や夜間視へのデメリットが起きにくいとされる。 - 2
単焦点IOLでも保険診療内で実施可能
多焦点IOLのような選定療養を選ばなくても、保険診療の単焦点IOLで度数設計を工夫することで遠近の見え方バランスを取れる点が特徴。 - 3
適応・非適応の見極めが鍵
夜間運転が多い方や両眼視機能を高度に必要とする方では合わない場合があり、術前のシミュレーション(コンタクトレンズで度数差を体験するなど)が推奨される。
背景・コンテキスト
白内障手術で「メガネへの依存をなるべく減らしたい」という希望に対して、これまでは多焦点IOL(選定療養または自費)を選ぶか、左右の度数差を大きく取るモノビジョンを選ぶかという二択が中心でした。
今回のレビューは、その中間に位置づけられる「ミニモノビジョン」の概念・適応・術後成績を、 これまでに報告された複数の臨床研究をもとに整理したものです。
患者にとっての意味
これから白内障手術を検討する方は、「多焦点IOLを選ぶか単焦点IOLにするか」の二択だけでなく、単焦点IOLでも度数設計の工夫で見え方を調整できる選択肢があることを知っておくと、主治医との相談がしやすくなります。 眼の状態・生活スタイル・予算によって最適解は異なるため、 術前検査と十分なカウンセリングのうえで判断することが重要です。
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